[Amazon Connect]クイック接続のユースケースを見ながら設定内容を整理してみる

[Amazon Connect]クイック接続のユースケースを見ながら設定内容を整理してみる

コンサルティングの洲崎です!Amazon Connectのクイック接続についてユースケースと設定内容を整理してみました。
Clock Icon2022.05.16

この記事は公開されてから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

Amazon Connectのクイック接続について説明する機会がありましたので、ユースケースを整理してみます。

クイック接続とは

Amazon Connectでクイック接続という機能があります。
Amazon Connectから各タイプ(エージェント、キュー、外部電話番号)に対して転送することができる機能です。
Amazon Connectのコンソールを開き、左のルーティングのメニューから"クイック接続”選択して設定できます。

エージェント、キュー、外部電話番号のそれぞれの使い方と設定方法について整理します。

どのパターンでも共通して必要な設定

※どのパターンでも転送するエージェントが取るキューに対してクイック接続の設定が必要です。
参考:Amazon Connect のエージェント転送のクイック接続を作成したが、CCP 上のクイック接続画面に表示されない時の対処方法
※クイック接続の設定はエージェント単位ではなく、お客さんから電話を受け取って転送を行うキュー(転送元のキュー)に対して設定するので注意してください。
また、エージェントには、エージェントのルーティングプロファイルにあるキューに設定してある全てのクイック接続が表示されます。

エージェントに転送するケース

Amazon Connectのエージェントから違うAmazon Connectのエージェントに転送するケースです。
例として、例えばお客さんからAmazon Connectを利用しているエージェントAさんに電話がかかってきて、同じAmazon Connect利用のエージェントBさんに転送したいケースに利用します。

特定のエージェントに転送する為、エージェントを指定する必要があります。
設定する際は、名前、タイプ(”エージェント”を選択)、送信先(転送するエージェントを選択)、問い合わせフローが必要です。

まずはエージェントへの転送フローに入ります。
デフォルトの問い合わせフローは"Default agent Transfer"です。
「Transferring now...」とエージェントAにアナウンスを流して指定したエージェントBに転送する処理を進めます。

その後エージェントウィスパーフローに入ります。
デフォルトだと”Default agent whisper”を通ります。転送されたエージェントBは電話を取る際に、デフォルトだとキュー名のアナウンスを受け取ります。

最後に、お客さんに対してエージェントBが電話を取る前に、お客さんあてに顧客ウィスパーフローが通ります。
デフォルトだと”Default customer whisper”のフローが通ってからお客さんと転送先のエージェントBで通話が始まります。

注意する点として、転送先のエージェントが通話中やAvailableでない状態の場合、転送は失敗して元のエージェントとの接続を維持します。
上に書いたエージェントに転送するケースの流れを図で整理すると下記となります。

Defaultの各フローについては、問い合わせフローで作成してそれぞれタイプを選択することで作成・変更可能です。


  • Default agent Transfer = エージェントへの転送フローの作成
  • Default agent whisper = エージェントウィスパーフローの作成
  • Default customer whisper = 顧客ウィスパーフローの作成

キューに転送するケース

Amazon ConnectのエージェントからAmazon Connectのキューに転送するケースです。
お客さんから違う窓口宛に電話が来た際等に、キューに転送をして対応できるエージェントに転送を行います。

設定する際は名前、タイプ("キュー”を選択)、送信先(転送するキューを選択)、問い合わせフローが必要です。

デフォルトの問い合わせフローは"Default queue Transfer"です。

エージェントの時と違って少し複雑ですね。
デフォルトだとキューに転送した場合、キューのオペレーション時間をチェックし、電話を取れる人がいるかどうかの確認を行ってから転送を行います。
キューが時間外だったり電話を取れる人がいないと転送失敗のアナウンスをかけて切断になります。
転送できた際にはエージェントに転送するケースと同様で”エージェントウィスパーフロー”と”顧客ウィスパーフロー”を通って、お客さんと転送先のキューにいるエージェント(今回だと料金窓口)に接続します。

外部電話番号に転送するケース

最後に、Amazon Connectのエージェントから外部電話番号に転送するケースです。
お客さんから、Amazon Connectを利用していない方宛に電話が来た際等に、外部の電話番号に転送を行います。

(上のような怪しい人から電話きて、すぐに社長に取り次ぐことはないと思います、あくまでイメージです)
外部電話番号に転送する場合はエージェントの転送やキューへの転送の時と違って問い合わせフローの用意は不要になります。

設定自体は電話番号だけなのでとてもシンプルですね。
注意点として2点あります。

  • 外線電話番号の登録はE.164 形式で登録する必要があります。(日本だと+81~)
  • 転送時にはキューの設定にある外線発信者ID番号が電話番号として転送先に通知されます。

最後に

クイック接続についてそれぞれユースケースと設定内容を確認してみました。
もしAmazon Connectでクイック接続の運用を考える場合は参考にしてみてください。

ではまた!コンサルティングの洲崎でした。

参考

クイック接続の作成 クイック接続の仕組み

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